変顔大会アット新宿
新宿でこんばんは、と声をかけられた
どこから来たんですか、私はこれからバイトです なんて言葉を交わして、どういうものが好きなの?と聞かれた。
色々ですけど、美しいものが好きなので美術だったり、あとマスクが実は好きです!今持ってるそういう実用のマスクじゃないですよ
その人は醜形恐怖症だそうで、仮面をつける感覚がわかると言った。
私は醜形恐怖症に属するかも知れないけど、整形しようとも、顔を隠そうとも思わない
仮面をつけるのは顔を隠す行為ではなく一言で言えば表現なんだ。
普段つけてないけどね
醜形恐怖症のその人なりの治療が、コンプレックスを越えていくために、敢えて崩した顔をしたり、敢えてみっともない行動を取ってみることだって
お互いに互いの手を借りて顔をぐちゃぐちゃにした
その時の私は結構笑ってた
そういえばもともと全力で変顔するの好きだったな
互いに触れて、顔で遊んで、すごい高揚感だった。私の顔の方がすごいぞ!という意地でじゃんじゃん変顔を作ってみせた。空間を共有しているという一体感があり、そこだけお祭りのようだった。
でもバイトがあるので別れないといけない、この神秘的な心地のままバイトに直行したくないから早めに別れたい、また変顔大会をしましょうと別れた。
彼は波動を感じた人に声をかけるらしい。私もちょうど、同じ波動の人に街で声をかけようかな〜と近頃思ってたけど、歩いている時に他人を意識しないし、出会い頭にそれをわかる自信はまだそこまでない。
でも数分とか数時間とか近くにいてみると、感覚に触れ合うことができたり、共鳴できたりすることを感じる人もいる。その深さはまちまちだが、なんて気持ち良いんだ。
その人が私に声をかけた感覚はわかるな、他でもない今日話したかった人だな、とその後思った。